3-10 男性のオーガズム相障害(膣内射精障害)

 

 

男性の「興奮相障害」の代表的な症例であるEDについて見てきました。

 

次にくるのは「オーガズム相障害」といって、射精がうまくできないという障害です。

 

これも大きく分けて「膣内射精障害」「早漏」の2つのタイプがあります。

 

ここでは「膣内射精障害」について詳しく見ていきます。

 

 

 

 

膣内射精障害

 

 

この中で、最近目立って増えているのが膣内射精障害だといいます。
これは文字通り、女性の膣内で射精ができないという症状です。

 

早漏に対する「遅漏」ともいわれますが、もう少し範囲の広い症状のようです。

 

膣内射精障害の特徴としては、マスターベーションではふつうに射精できるのに、
なぜかセックスでは射精ができない…という人が多いということです。

 

 

女性器の内部は、男性の無骨な手のひらとは比べ物にならないほど、
柔らかく、あたたかく、気持ちがいいはずです。

 

 

でも。

 

膣内射精障害の男性にとっては、なぜか、
そんな膣内で得られる刺激では射精に結びつかないというのです!

 

 

その理由としては、次に挙げる6パターンが考えられます。

 

 

 @ 手を使わないなど、特殊なマスターベーションに慣れすぎたため
 A 強い握力でのマスターベーションに慣れすぎたため
 B 他人がそばにいると気が散って射精できない
 C 特定の姿勢をとらないと射精できない
 D 子孫を残すことに対する無意識の拒否
 E 特定の物がないと性的に興奮できないフェティシズム

 

 

 

このうち、Dを除いた5パターンは、すべてマスターベーションの習慣に原因があります。

 

ところで、男性のマスターベーションとはどういうものでしょう?

 

 

わたしたち女性にはなかなか理解しづらいものがあるのですが、
性的に成熟した男性はほぼ100%近く、マスターベーションを経験するといいます。

 

逆に、マスターベーションを一切しない男性のほうが性的に問題があると考えられます。

 

 

これは男性の睾丸内の精巣で製造される精子が、2〜3日で満タンになるためで、
マスターベーションをしない場合、溜まった精子(精液)は夢精として体外に排出されるか、
または体内にタンパク質として吸収されるといいます。

 

 

個人差はありますが、男性はだいたい思春期前後にマスターベーションを覚え、
その後も定期的・継続的にこれを行うことが習慣となるのだそうです。

 

 

ただし、マスターベーションを覚えるきっかけは人それぞれで、
女性の初潮のように学校の保健体育などで正しい知識を教えられるものではないため、
覚えたてのころに身についた習慣はなかなか改まらないといいます。

 

 

このため、@であれば手を使わずにシーツや枕などにこすりつける方法、
Cであればたとえば横向きになった姿勢でのマスターベーション、
Eであれば生ゴムやナイロンなど特定の質感や匂いのある物など、
射精に結びつく特定の刺激がなければ射精できなくなってしまっているのです。

 

 

また、特に変わったマスターベーションの方法でなくても、
Aのように自分の手の握力による刺激や、
Bのように自分ひとりだけという環境でないと射精できないケースがあります。

 

 

ちなみに、マスターベーションのことをオナニーともいいますが、
これは『旧約聖書』「創世記」に出てくるオナンという男性が語源です。
この人は早死にした兄の代わりに兄の妻と結婚させられたのですが、
子どもをつくることを嫌い(子どもができると、父の財産は兄の妻の子のものになってしまう。

 

子どもができなければ父の財産はそのまま自分のものになるため)、
兄の妻とセックスはしたものの、絶対に膣内射精はしませんでした。
けっきょく、子孫をつくらないセックスが神の怒りにふれ、オナンは殺されてしまうのですが…。

 

 

Dのように子孫をつくることを拒否して膣内射精できないのは、
言葉の本来の意味での「オナニー」といえるかもしれません。

 

 

…ところで。

 

 

男性は定期的・継続的にマスターベーションを行うと申し上げましたが、
あきれたことに、セックスできる相手がいたとしても
たいていの男性がこの習慣を続けるそうです。

 

 

あなたのご主人も、おそらく…………。

 

といっても、前にも申し上げたように、
マスターベーションは、一切しない男性のほうが性的に問題があります。

 

 

妻の立場としては、いい年をした夫がそんなことをしていれば気になりますし、
傷つくかもしれませんが、度が過ぎなければひとまず放っておいて問題ありません。
妻とセックスレスの状態にあるなら、浮気や風俗などで発散されるよりずっといいでしょう。

 

…ただし。

 

あなたが本気で夫とのセックスレスを解消したいと考えているのであれば、
夫の膣内射精障害の治療に、妻として全面的に協力しなければなりません。

 

 

 

 

膣内射精障害の治療法

 

コンドーム・マス法:
コンドームを使用したマスターベーションによる治療法。
コンドーム内にローションをたっぷりつけるなど、
少しずつ膣内に近い感触で射精できるように慣らしていく。