3-1 男性の心因型性欲低下症

 

 

 

名前の通り、性欲低下症は性欲が起こりにくくなる病気です。

 

あまり専門的な話をすると、かえってわかりにくいと思われますので、
ごく大ざっぱなところで進めていきましょう。

 

 

性欲低下症の中にもさまざまなタイプがあります。

 

 

 

 @ 生まれつき性欲が弱い(生来型)

 

 A 成長後のある段階から性欲が弱くなった(獲得型)

 

 B どんな女性に対しても性欲を感じない(全般型)

 

 C パートナーなど特定の女性にだけ性欲を感じない(限定型)

 

 D 心理的な要因で性欲が低下している(心因型)

 

 E 心理的な要因と、他の要因とがあって性欲が低下している(複合型)

 

 

 

 

ここでは、代表的な性欲相障害であるD心因型性欲低下症を中心に解説します。

 

心因型性欲低下症とは、
何らかの心理的な要因によって性欲がおさえつけられ、
セックスができなくなる(できにくくなる)病気のことです。

 

 

裸で女性とふたりきりになるなど、セックスを予感させるシチュエーションで、
ふつうなら自然と性欲が高まってくるはずなのに、
無意識のうちに自分で自分の性欲を抑えつけてしまうのです。

 

 

心因型の場合、肉体的には健康そのもので、
勃起や射精の機能には問題がないケースがほとんどです。

 

 

このため、マスターベーションや風俗店でなら射精できるという人もいます。

 

 

にも関わらず、パートナーとの関係では性欲そのものがわかないために、
セックスを意識させられる場面を避けようとする傾向があります。

 

なお、心理的要因には「男性本人にも心当たりのあるもの」と
「男性本人も自覚していない深層意識に隠れたもの」があります。

 

 

男性本人にも心当たりのあるもの(直接因)には、

 

 

@ 過労やストレスなど日常的なもの

 

A 不安や怒りなどのネガティブな感情の持続

 

B ターン・オフ・メカニズム

 

 

 

などがあります。

 

 

このうち、Bのターン・オフ・メカニズムとは、裸でパートナーと向き合ったときなどに、
「そういえば、明日の仕事は大変だな…」とか、
「いまさらだけど、女房の足は太くてみっともないな…」とか、
そんなことに意識が向いてしまい、みずから性欲を打ち消してしまう思考のはたらきです。

 

 

男性本人も自覚していない深層意識に隠れたもの(深層因)要因には、

 

 

 @ エディプス葛藤(無意識的な性の葛藤)

 

 A 親しくなることへの不安

 

 B 女性敵視

 

 

 

などがあります。

 

 

これらはいずれも、男性本人の幼児体験や育ってきた環境と深くかかわっているため、
本格的な治療には専門医のもとで長期的な精神療法のセッションを続ける必要があります。